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コンサートで「熱傷する」韓国人客と歌わない日本人客、そしてオンラインゲーム

コンサートで「熱傷する」韓国人客と歌わない日本人客、そしてオンラインゲーム

Posted January. 22, 2022 08:25,   

Updated January. 22, 2022 08:25

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1990年代末から2000年代中盤まで、国内で旋風的な人気を博したオンラインPCゲーム「スタークラフト」世界大会で、韓国に対抗する国はなかった。優勝は常に韓国選手のものだった。バトルネット(オンラインで共にゲームをする空間)で多くのユーザーが実力を競った。リーグ・オブ・レジェンド、バトルグラウンドなど、最近国内で流行っているゲームも、数人が同時にアクセスして勝負を競う「大規模複数プレイヤー参加型オンラインRPG(MMORPG)」だ。一方、日本では1人のユーザーがゲームのストーリーと世界観を楽しむ「コンソール ゲーム」をより好む。ソニーのプレーステーションのようにCDを本体に入れてゲームをするやり方だ。

韓国の音楽ファンたちの「テチャン(一緒に歌う行為)」は、メタリカ、エミネムなど海外の有名歌手が感動するほど定評がある。しかし、日本には一緒に歌う文化がない。同じ東アジア国家で地理的に近いが、両国の文化はこのように異なる要素が少なくない。このような違いはどこから始まったのか。

文化心理学者である著者は、犬宮義行博士の分析を援用し、韓国と日本の自己観が異なることに注目する。韓国人の場合、他人に影響力を及ぼそうとするいわゆる「主体性自己観」を持っているが、日本人は他人の影響力を受け入れようとする「対象性自己観」を持っているというのだ。競争での勝利が他人に及ぼす影響力のうち最も強い軸に属すると見れば、MMORPGゲームが韓国で人気を呼ぶ理由が理解できる。

韓国の伝統仮面劇やマダン劇では、舞台と観客の間の疎通が境界を越えて頻繁になされる。「テチャン」も、歌手と観客という線を越える行為だ。「話さなくてもわかる」韓国人の情は、私が他人の心を主観的に推し量って施すことと言える。一方、他人の影響力を受け入れることに重点を置く日本文化は、他人に迷惑をかけないよう一線を引く。

文化は差異であって優劣はない。本の序文のタイトルが「ゴールデンクロスは始まった」だが、線を「越える」韓国人が線を「引く」日本人より優れていると読まれないことを願う。


鄭盛澤 neone@donga.com