バイデン米政権が8日(現地時間)、自国の経済への被害を甘受してロシア産エネルギーの輸入を全面的に禁止するカードを取り出した。世界3大格付け会社の一つであるフィッチは、ロシア国債の長期信用格付けを「デフォルト寸前」を意味する「C」に引き下げた。
バイデン大統領はホワイトハウスでの演説で、「ロシア経済の大動脈を標的にする」とし、ロシア産の原油や天然ガス、石炭の輸入を全面的に禁止すると明らかにした。原油や天然ガスなどのエネルギー輸出は昨年、ロシアの全輸出の49%を占めた。
英国は同日、今年末までロシア産原油の輸入を段階的に停止すると発表した。EU執行委員会は、今年末までロシアから輸入する天然ガスの3分の2を減らすことを発表した。
国内の産業界は非常事態になった。原油価格の動きに直接的に影響を受ける精油・石油化学業界や航空業界だけでなく、全産業部門で原価の上昇が懸念されるためだ。ロシアのスマートフォン販売市場第1位のサムスン電子や自動車市場第2位の現代(ヒョンデ)自動車などロシアへの進出に努力してきた企業も、事業停止によるダメージが避けられない見通しだ。
ニューヨーク=ユ・ジェドン特派員 ホン・ソクホ記者 jarrett@donga.comwill@donga.com