北朝鮮が、尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期大統領の就任を3日控えた7日、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)1発を東海(トンヘ・日本海)上に発射した。北朝鮮が発射したSLBMは、短距離弾道ミサイルを海上用に改良した対韓国用兵器で、戦術核弾頭の装着が可能だとされる。
北朝鮮が、尹政府の発足に合わせて核挑発の兵器システムをテストする手続きに入ったとみられる。
合同参謀本部は7日午後2時7分頃、北朝鮮の咸鏡南道(ハムギョンナムド)の新浦(シンポ)沖で、短距離弾道ミサイル1発を確認したと明らかにした。旧型のコレ級(2000トン級)潜水艦から発射されたミサイルは、頂点高度が約60キロで、東海に約600キロ飛翔した。韓米当局は、昨年10月に北朝鮮が発射した「ミニSLBM」と同じ機種と見ている。「ミニSLBM」は当時、頂点高度60キロで590キロ飛翔した。このSLBMは、射程距離2000キロに迫る既存の北極星系のSLBMより小さく、外形や射程距離、飛行の特性が短距離弾道ミサイル「北朝鮮版イスカンデル(KN23)」と似ている。
新政府の発足を控え、北朝鮮が武力挑発を強めている状況で、尹氏は文在寅(ムン・ジェイン)政府の対北朝鮮ビラ禁止法(南北関係発展法改正案)に対して否定的な考えを明らかにした。尹氏は同日公開された米政府系放送局ボイス・オブ・アメリカ(VOA)とのインタビューで、「対北朝鮮放送や北朝鮮に寄付を通じて送ることに対して現政権は法で禁止してきた。境界地域の住民の安全のために必要なことでない以上、誤った決定だ」と述べた。
戦時作戦統制権の移管についても、「韓国も監視・偵察・情報能力を確保し、合同作戦を指揮できる情報力を持たなければならない。また、北朝鮮のミサイル攻撃に対応できる防衛体系を高度化させる必要がある」とし、速度調節の意向を明らかにした。
申圭鎭 newjin@donga.com