EUと日本も「米インフレ法」に反発、同盟を見捨てる「リーダー国」はなかった
Posted September. 06, 2022 09:02,
Updated September. 06, 2022 09:02
EUと日本も「米インフレ法」に反発、同盟を見捨てる「リーダー国」はなかった.
September. 06, 2022 09:02.
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欧州連合(EU)と日本も、北米産電気自動車(EV)に限って補助金を支給する内容の米インフレ削減法(IRA)に懸念を提起した。欧州委員会のヴァルディス・ドンブロウスキス上級副委員長は最近、キャサリン・タイ米通商代表に「欧州のEV企業に対する差別の余地がある」と指摘した。日本も、様々な経路で懸念を伝えているという。韓国政府は、安徳根(アン・ドクグン)通商交渉本部長や李昌洋(イ・チャンヤン)産業通商資源部長官の訪米を通じて、米国側との協議を続ける計画だ。主要同盟の反発にもかかわらず、米国が直ちにインフレ削減法に手をつける可能性は低く見えるのが現実だ。インフレ法は、バイデン大統領が大統領選挙のスローガンとして掲げた「より良い再建(BBB)」の中心立法であり、11月の中間選挙を控えたバイデン政権の支持率を引き上げた快挙と評価されている。米国側の反応を見ても、法の修正は難しそうだ。国家安全保障問題担当大統領補佐官のジェイク・サリバン氏は先週、韓米日の安保室長会議で、「われわれは皆(それぞれの国に)帰って、インフレ法を熟読してみよう」と話したという。「よく検討してみる」というのではなく「きちんと読んでみなさい」という注文なのだ。中国牽制を掲げた米国の競争力強化立法は、ますます保護主義の色彩を濃く帯びつつある。インフレ法は、すでに施行されている北米最終組立完成車という補助金の要件はもちろん、来年からはEVのバッテリーに北米産鉱物と部品調達の要件も備えるよう定めている。これに先立って可決された半導体育成法も、中国投資禁止を条件に補助金を支給する内容を盛り込んでいる。直ちに三星(サムスン)電子とSKハイニックスの中国事業にも支障が生じかねない。このような保護主義立法は、バイデン政府が中国牽制のために同盟や友好国との連帯を強調したが、いざ内容を見てみると自国優先主義を理由に同盟を無視したという批判を避けられない。中国に対抗した競争力強化を掲げ、自国企業の本国回帰と同盟国企業の対米投資を誘導してきた米国だ。ところが国際ルールの違反はもちろん、同盟まで見捨てる「アメリカファースト」の立法で、中国国営メディアから「韓国の背中を刺した米国の刃」と皮肉られる局面になったのだ。韓国はこれまで、米国のサプライチェーンの再編戦略に歩調を合わせ、米国との経済安保同盟の強化に力を注いできた。そのような中心同盟の企業が米国で不利益を受け、ひいては中国では手足を切断しなければならない境遇に追い込まれるならば、米国が推進するサプライチェーンの連帯は決して成功できないだろう。米国は同盟の声に耳を傾け、誠実に解決策を模索しなければならない。
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欧州連合(EU)と日本も、北米産電気自動車(EV)に限って補助金を支給する内容の米インフレ削減法(IRA)に懸念を提起した。欧州委員会のヴァルディス・ドンブロウスキス上級副委員長は最近、キャサリン・タイ米通商代表に「欧州のEV企業に対する差別の余地がある」と指摘した。日本も、様々な経路で懸念を伝えているという。韓国政府は、安徳根(アン・ドクグン)通商交渉本部長や李昌洋(イ・チャンヤン)産業通商資源部長官の訪米を通じて、米国側との協議を続ける計画だ。
主要同盟の反発にもかかわらず、米国が直ちにインフレ削減法に手をつける可能性は低く見えるのが現実だ。インフレ法は、バイデン大統領が大統領選挙のスローガンとして掲げた「より良い再建(BBB)」の中心立法であり、11月の中間選挙を控えたバイデン政権の支持率を引き上げた快挙と評価されている。米国側の反応を見ても、法の修正は難しそうだ。国家安全保障問題担当大統領補佐官のジェイク・サリバン氏は先週、韓米日の安保室長会議で、「われわれは皆(それぞれの国に)帰って、インフレ法を熟読してみよう」と話したという。「よく検討してみる」というのではなく「きちんと読んでみなさい」という注文なのだ。
中国牽制を掲げた米国の競争力強化立法は、ますます保護主義の色彩を濃く帯びつつある。インフレ法は、すでに施行されている北米最終組立完成車という補助金の要件はもちろん、来年からはEVのバッテリーに北米産鉱物と部品調達の要件も備えるよう定めている。これに先立って可決された半導体育成法も、中国投資禁止を条件に補助金を支給する内容を盛り込んでいる。直ちに三星(サムスン)電子とSKハイニックスの中国事業にも支障が生じかねない。
このような保護主義立法は、バイデン政府が中国牽制のために同盟や友好国との連帯を強調したが、いざ内容を見てみると自国優先主義を理由に同盟を無視したという批判を避けられない。中国に対抗した競争力強化を掲げ、自国企業の本国回帰と同盟国企業の対米投資を誘導してきた米国だ。ところが国際ルールの違反はもちろん、同盟まで見捨てる「アメリカファースト」の立法で、中国国営メディアから「韓国の背中を刺した米国の刃」と皮肉られる局面になったのだ。
韓国はこれまで、米国のサプライチェーンの再編戦略に歩調を合わせ、米国との経済安保同盟の強化に力を注いできた。そのような中心同盟の企業が米国で不利益を受け、ひいては中国では手足を切断しなければならない境遇に追い込まれるならば、米国が推進するサプライチェーンの連帯は決して成功できないだろう。米国は同盟の声に耳を傾け、誠実に解決策を模索しなければならない。
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