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OPEC+のロシアとサウジ、減産で米に「石油覇権戦争」宣言

OPEC+のロシアとサウジ、減産で米に「石油覇権戦争」宣言

Posted October. 06, 2022 08:41,   

Updated October. 06, 2022 08:41

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サウジアラビアやロシアなどの主な産油国でつくる「OPECプラス」が、大規模な原油減産を推進しており、世界経済に及ぼす衝撃が大きくなるものと予想される。世界的な物価高の中、ドルの価値が急騰し、原油価格が下落したことで、収益基盤を失ったロシア-サウジアラビア連合がエネルギー消費が増える冬を控えて世界に「石油戦争」を宣布したとものと受け止められている。

23ヵ国の産油国でつくるOPECプラスは5日(現地時間)、OPEC本部があるオーストリア・ウィーンで減産協議を行った。新型コロナウイルス感染拡大初期の2020年3月以来の対面会議だ。米ブルームバーグ通信と英紙フィナンシャル・タイムズは、会議に先立ち、「ロシアとサウジアラビアが1日100万~200万バレルの減産を推進している」と報じた。この場合、減産幅が2年7ヵ月ぶりに最大となる。フィナンシャル・タイムズは「減産は数ヵ月にわたって段階的に進行する可能性がある」と伝えた。

40年ぶりの最悪のインフレを抑制するために原油価格の安定に死活をかけてきたバイデン米政権は緊急事態となった。米CNNは、ホワイトハウスの内部報告書を入手し、「ホワイトハウスがロシアとサウジの原油減産を『災害(disaster)』局面と規定した」とし、財務省などを動員して、OPECプラス加盟国に減産に反対するようロビー活動を行ったと報じた。バイデン政権は、OPECプラスの減産に対抗し、自国の戦略石油備蓄の追加放出や燃料輸出制限も検討しているという。

OPECプラスの減産に米国が燃料輸出制限で対抗する「石油覇権戦争」で原油価格が急騰すれば、世界は高物価の長期化の中、景気のハードランディングが避けられなくなる。特に超ドル高を意味する「キングドル」で、高値で原油を輸入しなければならない韓国は貿易赤字幅がさらに大きくなることが懸念される。


趙은아 achim@donga.com