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韓国で凍結された「70億ドルのイラン資金」、秋までに返還へ

韓国で凍結された「70億ドルのイラン資金」、秋までに返還へ

Posted August. 12, 2023 08:32,   

Updated August. 12, 2023 08:32

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米国とイランが、イランに収監されている米国人を解放する代わりに、韓国で凍結された約70億ドル(約9兆2700億ウォン)のイラン原油決済代金を解除してイランに返還することで合意した。政府関係者は11日、「そのような方向で(米国とイランの合意が)進んだのは事実」と明らかにした。そのうえで、「金が渡って人が解放される問題なので、最後までどうなるか見なければならない」としながらも、「(合意が破棄されなければ)秋までに韓国内の凍結資金の解除手続きが終わるだろう」と話した。金融界によると、韓国内で凍結されていたイラン原油決済代金に関して、11日から仲介役のスイス銀行の口座への送金作業も始まったという。

ホワイトハウスの国家安全保障会議(NSC)は10日(現地時間)、報道官声明を発表し、「イランに不当に拘束された米国人5人が解放され、自宅軟禁に入ったことをイラン政府が確認した」と明らかにした。ブリンケン米国務長官も、「今回の措置は(拘束された)米国人の悪夢を終わらせるための始まり」と強調した。イラン外務省も声明を通じて、「(イランの資金が)米国によって数年間韓国の銀行に不法に凍結されていた」とし、「イランは米国から(凍結資金)関連義務に対する約束を保証された」と明らかにした。米国が、韓国に凍結されていたイランの石油資金を解除することを条件に、米国人の解放措置を取ったということだ。

イランの原油輸出代金は、米国の制裁で2019年から韓国で凍結されていた。イランは返還を強く迫り、その過程でイラン沖のホルムズ海峡で韓国船舶が拿捕されるという問題も生じた。

韓・イラン関係の足を引っ張ってきた凍結原油代金問題が解決すれば、安定的なエネルギー需給が可能になり、韓国船舶の安全も確保される。韓国が輸入する原油の7割以上がホルムズ海峡を経由しているからだ。イランは中東の戦略的要衝地であり、人的・物的にも潜在力が豊かなことから、イランとの関係発展で韓国の外交的・経済的地平が広がることが期待される。


シン・ジンウ記者 ワシントン=ムン・ビョンギ特派員 niceshin@donga.com