北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記(写真)が、南北関係を「同族関係」ではなく「戦争中の交戦国関係」と規定した。新年を前に対南路線の根本的な方向転換を公式に宣言したのだ。また、「韓半島で戦争が現実的な実体として迫っている」とし、「有事の際は、核武力を含むすべての物理的手段と力量を動員し、南朝鮮(韓国)の全領土を平定するための大事変の準備に引き続き拍車をかける」と主張した。2012年の正恩氏の最高指導者就任後、最も高い水位の戦争警告発言だ。4月の総選挙を前に、大規模な対南軍事挑発を予告したとみられる。
正恩氏は、年末に行われた朝鮮労働党の中央委員会総会の最終日である12月30日、「同族という修辞的表現のために、米国の植民地の手下にすぎない怪異な輩と統一問題を論議することは、我々の国の格と地位にふさわしくない」とし、「南北関係はもはや同族関係ではなく、敵対的な2つの国家関係、戦争中の2つの交戦国関係に完全に固着した」と明らかにしたと、朝鮮中央通信が12月31日付で報じた。新年の年頭の辞に代わる総会での発言を通じて、対南・対米「強対強」の敵対路線を明確にしたのだ。正恩氏は、「我が党が下した結論は、大韓民国の連中とは、いつまで経っても統一が成し遂げられないということだ」とも述べた。
申圭鎭 newjin@donga.com