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日本の通貨政策正常化に「円テク」への期待、円貨預金が13兆ウォン

日本の通貨政策正常化に「円テク」への期待、円貨預金が13兆ウォン

Posted March. 20, 2024 08:37,   

Updated March. 20, 2024 08:37

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よく日本旅行に行く会社員のクォン氏(27)は、2022年末、日本円が100円当たり1000ウォン以下に下がると、都市銀行を訪れ、円貨預金通帳を開設した。初めて30万ウォン分の円を買った後、円の価値が下がるたびに、時々追加で買収した。クォン氏は、「日本がマイナス金利を解除したというニュースに快哉を叫んだ」とし、「これからでも少しずつ収益が見られそうで、上半期(1~6月)までは円への投資を増やしていくつもりだ」と話した。

日本銀行が、17年ぶりにマイナス金利から抜け出して通貨政策の正常化に乗り出し、いわゆる「円テク」(円+財テク)投資家の期待が高まっている。最近、円貨預金の残高は100億ドル(約13兆3370億ウォン)に迫り、円高に賭ける商品も人気を集めている。

●円高に賭ける投資家が増加

韓国銀行が19日発表した「居住者の外貨預金動向」によると、今年2月末基準で、韓国国内居住者の円貨預金の残高は98億6000万ドルで、1ヶ月間で4億6000万ドルが伸びた。外貨預金における円貨預金の割合も10.3%にまで高くなっている。関連統計を取り始めた2012年6月以降、円貨預金の割合が10%を超えたのは今回が初めてだ。

円貨預金の残高は、昨年11月から90億ドル以上を維持している。一方、全体の外貨預金の残高は961億3000万ドルで、直前の月に比べて19億7000万ドルが減少し、2ヵ月連続の減少傾向を示している。

円貨預金の投資家が増えた理由は、昨年から日本銀行がマイナス金利政策を解除するだろうという観測が説得力を得ているためだ。円相場が1ドル=150円に迫り、一時、ウォンに対する円相場が100円=860ウォン台にまで下がったことで、「円相場が底を打った」という認識が広がったという意味だ。これを受け、輸出入会社の決済代金を中心に使われてきた円貨預金が、個人の投資先として注目されるようになったのだ。

円高に転換すれば為替差益をおさめることができる「為替露出型商品」の人気も熱い。個人投資家らは、今月12日から取引が始まった上場指数ファンド(ETF)「ACE米国30年国債円露出アクティブ(H)」を、前日まで88億6000万ウォン分を買い入れた。昨年12月に上場された「KBSTAR米国債30年円露出(合成H)」ETFも、年明けから18日までに712億7000万ウォンを買収した。両商品とも、別途の両替手続きなしに米国30年物国債に円で投資し、米国の金利引き下げの際、債券価格の上昇による資本差益と円高による為替差益を同時に追求する。

●「米金利を引き下げてこそ本格的な円高」

日本銀行はピボット(通貨政策の転換)を決めたものの、円高は徐々に進むだろうという見方が説得力を得ている。KB国民(クンミン)銀行のムン・ジョンヒ・エコノミストは、「今は円安で、対ドル円相場が1ドル=150円程度で形成されているが、年末は1ドル=140円台程度になるだろう」とし、「現在、円は十分に低評価されており、今後今よりさらに円高が進む可能性が高い」と見込んだ。

今後、米国連邦準備制度(FRB)が基準金利の引き下げに乗り出し、米国と日本間の金利格差が減る時、円安の勢いが目立つだろうという分析も出ている。NH投資証券のキム・チェユン研究員は、「まだ日本は金融緩和政策を維持しており、短期間に円高が進むことはないだろう」とし、「ただ、緩やかに円高が進み、FRBが金利を引き下げた後は目立って円高が進むだろう」と説明した。


カン・ウソク記者 ソ・ソルヒ記者 wskang@donga.com