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北朝鮮、全国9つの強制収容所に政治犯15万4千人

北朝鮮、全国9つの強制収容所に政治犯15万4千人

Posted October. 17, 2009 08:50,   

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北朝鮮が、平安南道价川(ピョンアンナムド、ケチョン)を含め6つの政治犯収容所を運営し、政治犯約15万4000人を収容していることが明らかになった。

このような事実は、韓国政府が16日、国会外交通商統一委員会所属の尹相鍱(ユン・サンヒョン)ハンナラ党議員に提出した報告書「北朝鮮の政治犯収容所現況」で確認された。北朝鮮の代表的な人権蹂躙地域とされている政治犯収容所の詳細について、韓国政府として確認したのは初めて。政府は、北朝鮮の政治犯収容所の実態について05年以前から把握していたが、南北関係の悪化などを憂慮して公開してこなかった。

政府が明らかにした収容所の位置と現在の収容人数は、△平安南道价川(14号)1万5000人収容、△咸鏡南道耀徳(ハムギョンナムド・ヨドク=15号)5万人、△咸鏡北道化城(ハムギョンプクト・ファソン=16号)1万5000人、△平安南道北倉(プクチャン=18号)1万9000人、△咸鏡北道会寧(フェリョン=22号)5万人、△咸鏡北道清津(チョンジン=25号)5000人。収容所は番号とともに管理所と呼ばれている。平安南道价川収容所を「14管理所」と呼ぶ形だ。

このうち耀徳収容所は、一定期間を経て審査後に出所できる「革命化区域」と、死ぬまで終身収容される「完全統制区域」とに分離運営されている。その他の5ヵ所は、すべて終身収監施設だ。北朝鮮は00年まで、計10の政治犯収容所を運用していたが、△平安北道天摩(ピョンアンプクト、チョンマ=11号)、△咸鏡南道端川(タンチョン=21号)、△咸鏡南道徳城(トクソン=23号)、△慈江道東新(チャガンド・トンシン=24号)の4ヵ所を閉鎖したと、政府は明らかにした。

政治犯は主に、権力闘争で追い出された上層部や反体制者、脱北者などだが、金日成(キム・イルソン)、金正日(キム・ジョンイル)親子を侮辱したり単なる失言をした一般住民も多く含まれていると政府は把握している。

収監の手続きは、国家安全保衛部が主管し、裁判なしで命令によって連行される。一般住民の場合、情報員の届け出で反動分子を探し出すという。粛清対象となった党幹部に対しては、虚偽の事実を流布して世論を操作し、保衛部の調べを受けて収容所に連行する。

収容所内では、基本的な生存権が脅かされるほど人権侵害が深刻だと把握されている。収監された政治犯は、1日10時間以上の強制労働に動員され、医療行為をまったく受けられず、1日平均100〜200グラムの食事が与えられる。食糧配給制を実施する北朝鮮の0才から4才の配給基準が234グラムであることを考えれば、生存そのものが危ぶまれる水準だ。脱走を図った政治犯は、すべての服役者が集まった中で公開処刑され、女性に対する強姦も頻繁に行われていると、報告書は明らかにした。

ハンナラ党は、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府時代の06年5月、「北朝鮮の人権問題解決に向けて、政治犯収容所に関する情報を公開してほしい」と情報公開を公式要請したが、国家情報院はこれを断った。

尹議員は、「北朝鮮の政治犯収容所は最悪の収容施設であり、精神的な拷問の手段だ。これを解体させることが、国際社会が至急解決すべき北朝鮮問題の核心だ」と主張した。



sunshade@donga.com