亡くなった旧日本軍の元従軍慰安婦の霊魂を慰める米国内の2つ目の慰安婦碑が、ニューヨーク州の退役軍人記念園に建てられた。ニューヨーク市会議員や在米韓国人団体も慰安婦碑の建立をそれぞれ推進しており、米国内に第3、第4の慰安婦碑の建立が続くものとみられる。
16日、ニューヨーク州ナッソー郡のアイゼンハワーパーク内の退役軍人記念園(Veterans Memorial)に、在米韓国人社会が準備してきた慰安婦碑が姿を現した。在米韓国人市民団体・韓米公共政策委員会(イ・チョルウ会長)の主導で建立された慰安婦碑は、米ニュージャージー州パラセイズ・パーク市に建てられた碑に続き、米国で2つ目だ。
今回、碑が建立された退役軍人記念園は、戦没将兵や戦争失踪者の記念碑が建てられている韓国の顕忠院(ヒョンチュンウォン)のような場所。学生や住民だけでなく、政府関係者や政治家など年間数万人が訪れ、慰安婦問題を伝えるうえで効果が期待される。慰安婦碑は、多くの人々が集まって参拝できるよう中央に建てられた。歌手のキム・ジャンフン氏と韓国広報専門家のソ・ギョンドク誠信(ソンシン)女子大学教授が慰安婦碑に必要な絵の製作を支援した。碑文には、「日本軍が性的奴隷(Sexual Slavery)にするため、20万人を超える少女らを強制動員した。日本軍が行った卑劣な犯罪は必ず認められるべきで、絶対に忘れられない」と書かれてある。
韓米公共政策委員会は先月、日本の政府関係者や政治家が相次いでパラセイズ・パーク市を訪れ、慰安婦碑の撤去を要請したことを知り、第2の慰安婦碑建立を決心した。イ・チョルウ会長は、計画から3週間もかからず、ナッソー郡政府と記念園を管理する慰安婦碑委員会(Monument Committee)を説得し、成功させた。1988年に留学に来たイ会長は、ソフトウェア会社を経営しながら、ニューヨーク州知事やナッソー郡選挙を支援するなど、ニューヨーク州の政治家や政府関係者と長年人脈を形成してきた。2008年には、ナッソー郡政府の情報技術局副局長を務め、現在、ニューヨーク州政府通商交渉官とロングアイランド韓国人会長を務めている。
イ会長は、「今回、慰安婦碑建立を比較的短期間に推進できたのは、意思決定の過程にいる主要人物たしと親交があったからだ。慰安婦碑の管理を郡政府と慰安婦碑委員会が担うため、日本政府が強く要請しても撤去は難しいだろう」と話した。特に、慰安婦碑委員会は、郡政府とは別に公園局、援護処、退役軍人会などが委員になっており、郡政府が単独で慰安婦碑を撤去することはできない。
韓米公共政策委員会は、サフォーク郡などのニューヨーク州の別の地域やメリーランド州にさらなる慰安婦碑の建立を計画しており、ニューヨーク市のピーター・クー市会議員やニューヨーク韓国人会なども碑の建立を推進中なので、今後、米国内で多くの慰安婦碑が建てられるものとみえる。
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