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[社説]ブッシュ・小泉・盧、国連の舞台裏の3首脳

[社説]ブッシュ・小泉・盧、国連の舞台裏の3首脳

Posted July. 18, 2006 03:27,   

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ブッシュ米大統領は、国連安全保障理事会の対北朝鮮決議案の採択と関連し、ジョン・ボルトン国連大使に、「小泉首相を困らせないように」と指示していたという。小泉首相は武力制裁まで引き出せる決議案採択を推進するなど、北朝鮮への強硬対応に固守してきた。その小泉首相が中国とロシアの穏健論に押され、困難な状況に追い込まれないようにと頼んだのだ。北朝鮮のミサイル発射後、小泉首相と声をひとつにしてきたブッシュ大統領が、パートナーをどれほど積極的に配慮しているかを端的に示す例だ。

両首脳は、北朝鮮のミサイル発射前は会談を通じて、発射後は電話会談を通じて、緊密な協力と信頼を確認した。発射翌日の6日、ブッシュ大統領は小泉首相に電話をかけ、対北朝鮮制裁決議案の採択に協力することで合意した。ブッシュ大統領は同日、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領とも電話会談をした。韓国政府は、韓米首脳が「対話による外交的解決」で考えを一致させたと安堵した。状況を「危機」と見ない韓国政府の判断に、ブッシュ大統領が同調したかのように「外交的解決」を強調したのだ。しかし結果は、韓国戦争後初めての北朝鮮制裁決議案となって表れた。

安保理決議案採択後も、日米両国は、大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)の強化や追加の対北朝鮮金融制裁を検討するなど、後続対策でも呼吸を合わせることで、変わらぬ信頼関係を誇示している。いっぽう韓国政府は、外交通商部の声明を通じて「決議案を支持する」という立場を明らかにしただけだ。盧大統領も再び沈黙している。

これに先立ち、盧大統領は11日、与党ヨルリン・ウリ党指導部との夕食会で、「米国は友好国なので責めることはできないが、日本とは争わなければならない」と発言をしたという。盧大統領は依然として、韓米日3国の協力による問題解決に消極的なようにみえる。だからといって国民が共感する解決策を出すわけでもない。盧大統領のこのような二律背反的な行動が国民の選択の幅を減らすことで、国益損傷につながることを国民は知っている。