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[社説]金日成主体思想を教えた海軍士官学校

[社説]金日成主体思想を教えた海軍士官学校

Posted August. 03, 2011 03:13,   

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海軍士官学校普通検察部は、北朝鮮の活動を賞賛・鼓舞またはこれに同調する目的で利敵表現物を製作・所持、頒布した容疑で、韓国史担当教官のK中尉を先月27日、不拘束起訴した。軍検察は控訴状で、K中尉が作成した講義ノートについて、「革命的首領観、主体思想、先軍政治などを北朝鮮歴史の内在的産物として正当化し、北朝鮮の核兵器開発を擁護するなど、北朝鮮の歴史観と対南宣伝を正当化して鼓舞・同調する文書」と規定した。

軍検察が問題にした講義ノートは、K中尉が2009年2学期の韓国史の授業のために作成したもので、士官学校の生徒が閲覧できるように内部のコンピュータ・ネットワークに掲載された。K中尉は、「金日成(キム・イルソン)主席の満州抗日遊撃運動に関する研究」やレーニンの「帝国主義論」など、北朝鮮の主張に同調する表現物をウェブサイトでダウンロードしたり所持したという容疑をかけられた。

K中尉は、主敵である北朝鮮と敵対し、国家の安全を守る軍人を養成する軍教官だった。士官学校の教官が、北朝鮮に同調する内容の講義ノートをインターネットに載せ、生徒に閲覧させたことは、純粋な研究目的だと見ることはできない。一体、軍がどのような過程で検証してこのような人物を士官学校の歴史教官に選抜したのか。K中尉は、大学在学時代、韓国大学総学生会連合代議員や民主労働党学生委員会会員として活動した前歴もある。

国防部は2008年、北朝鮮を称賛したり大韓民国政府や米国、資本主義に反対する内容の書籍23種を将兵が部隊で読むことができない「不穏書籍」に指定した。軍法務官7人が、「思想と学問、良心の自由を保障した憲法に反する」として憲法訴訟を提起したが、憲法裁判所は、「軍人の服務規律は、精神戦力の阻害を防ぐためのもので、(不穏書籍指定の)目的の正当性は認められる」として合憲決定を下した。軍は一般の社会とは違うという特殊性を認めたのだ。

2008年、全軍主要指揮官会議で、李相熹(イ・サンヒ)国防部長官(当時)は、「毎年20万人の入隊将兵のうち、多くが大韓民国60年を事大主義勢力が勢力を伸ばした歴史であり、軍を既得権の支配道具として反民族的かつ反人権的な集団と認識している」と嘆いた。小・中・高校時代に親北朝鮮左派の歴史観を持つ教師らが及ぼした影響が大きいようだ。士官学校の新入生が北朝鮮よりも米国を主敵に選ぶという調査結果もあった。海事K中尉事件は、軍の教育体制内に深刻な穴があいていることを示すものであり、国家と軍の厳重な覚醒が求められる。