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[オピニオン]仁川を訪れる北朝鮮サッカー団

[オピニオン]仁川を訪れる北朝鮮サッカー団

Posted January. 22, 2014 03:17,   

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北朝鮮が、今年9月19日から10月14日にかけて仁川(インチョン)で開催されるアジア大会に「男女サッカー団」を派遣する方針を明らかにした。仁川市と大会組織委員会が参加するよう説得しても反応を示さなかった北朝鮮だが、今回、アジア・オリンピック評議会(OCA)加盟の45ヵ国の中で最後に参加を表明したのは、ひとまず肯定的だ。北朝鮮が実際にサッカー選手団を派遣するのか、また他の種目にも参加するのかが分かるのは、申込締切日である6月20日になる。

◆「東海が乾き果て、白頭山が磨り減る時まで…」。昨年9月14日、平壌(ピョンヤン)柳京鄭周永(リュギョン・チョンジュヨン)体育館には、北朝鮮の公式行事では初めて愛国歌(韓国国歌)が鳴り響き、太極旗(テグッキ=韓国国旗)が掲揚された。重要挙げの国際選手権に出場した韓国代表のキム・ウシク選手とイ・ヨンギュン選手が、それぞれ金メダルと銀メダルを獲得し、表彰台に立ったからだ。北朝鮮の観客は、馴染まない光景に戸惑いならがも入賞者たちに拍手を送った。北朝鮮は、同大会に先立ち、韓国選手が入賞しても国際慣例に従って表彰式を行うことを約束していた。金正恩(キム・ジョンウン)労働党第1書記体制下の北朝鮮がスポーツ分野では変化が起きる可能性をうかがわせる場面だった。

◆金第1書記の妻の李雪主(イ・ソルジュ)氏は、2005年9月のアジア陸上選手権大会の際、「青年学生協力団」のメンバーとして仁川を訪問している。優れた容姿に歌と踊りが上手な女子学生101人で組織された応援団だった。そのとき、李氏は「コッノリ=花遊び」などの曲を歌っていた。北朝鮮は2002年の釜山(プサン)アジア大会のときも、大規模の選手団とともに、美女応援団を派遣して注目を集めた。スポーツ交流は、南北間の和解と相互理解に資するところが大きい。

◆金第1書記は、子供のときからバスケットボールなどスポーツに関心が多く、勝負師気質が強いとされる。米プロバスケットボール協会(NBA)の元スター選手、デニス・ロッドマン氏を平壌に招いたのも、そうした本人の趣味と無縁でないだろう。北朝鮮のアジア大会参加決定は、金第1書記が新年の辞で南北関係改善への意欲を表明し、北朝鮮国防委員会が相互誹謗中止を「重大提案」として発表した延長線上にある。偽装平和攻勢の一環である可能性もあるだけに、備えには徹底を期するべきだ。それにしても、政治と関係のない人道分野では南北交流を拡大していく必要がある。

韓起興(ハン・ギフン)論説委員 eligius@donga.com