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[社説]「奪われた人はいるのに、恩恵を受けた人はいない」

[社説]「奪われた人はいるのに、恩恵を受けた人はいない」

Posted June. 09, 2006 07:16,   

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与党のヨルリン・ウリ党の鄭徳亀(チョン・ドクグ)議員が一昨日、党議員総会で、「政府与党は逆発想を信奉し過ぎて、経済政策までこれに結びつける過ちを犯し、大統領の経済政策の基調を聖域視することで市場と調和できなかった」と批判した。地方選挙で最悪の惨敗を記録した与党には遅い苦言だが、正確な診断である。

鄭議員は、「数人が集まってひそひそ話す党政調会議で、国家全体を覆し得る政策が決定された」と指摘した。趙己淑(チョ・ギスク)前大統領広報首席秘書官は、「大統領は21世紀だが、国民は独裁時代を生きている」と、国民を卑下する発言までしたが、実際は、国民は21世紀を生きているのに、大統領と与党は、独裁時代に生きていたわけだ。鄭議員は、増税のための法改正案を党論で押しやり、強行処理したことを代表的な失敗事例に挙げた。

「数人がこそこそと作った」不動産対策のために、投機勢力はさらに懐を温め、保護対象である庶民層はさらに被害を受けたと、鄭議員は指摘した。実際、大統領府と与党が強引に進めている「税金爆弾」は、多くの後遺症を生んでいる。

経済の失政が民心離反を呼んだが、親盧グループは、反省の気配がない。相変らず民生と関係のない「改革一辺倒」だ。親盧サイト「デイリー・サプライズ」代表のペ・サムジュン氏が代表を辞め、「誤った盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府の経済政策を盲目的に称賛したメディアは、止めなければならない」とまで、新聞のインタビューで述べたほどである。

中堅企業家のペ氏は、盧政府下の経済の現実を「奪われた人はいるのに、恩恵を受けた人はいない」と表現した。成長力が落ち、上流層から低所得層まですべての暮らしが後退し、中産層が弱体化したという統計そのままだ。ペ氏は、「裕福な者から金を取って、貧しい人の関心を買おうとする政策を原点から見直さなければ、私は政権批判運動をする」と述べた。政権継続だけを狙った敵味方に2分するような経済運用は、ペ氏のように国民に拒否された。今からでも盧大統領は、「意地を張らず、経済政策を変えろ」という過去の物的・心的後援者の訴えを受け止めなければならない。