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北漢山にヤマネコ、漢江にハヤブサ…

Posted November. 21, 2006 06:36,   

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事業家の金ソンチョル(仮名、45、ソウル江南区開浦洞)氏は今年8月中旬、夜間にソウル北漢山(プクハンサン)で山登りの途中に会った「あいつ」を忘れられない。

金氏は北漢山のある峰の近くに上がってテントを張り、簡単に食事を取った後、寝ついた。どれくらい時間が流れたのだろうか。テントの外からする「かさかさ」という音で金氏は目が覚めた。テントをそろりと開けた金氏は、びっくりした。何か大きな物体が金氏が残しておいた食べ物を食べていたのだ。

「月の光の下でうっすらと見えましたが、体調が1メートルはあったと思います。あのぎらつく目つきには本当に背すじが寒くなりましたね。人の気配を感じて、あっという間に森の中に消え去りました」

環境部が指定した絶滅危機の野性動物第2級のヤマネコだった。

三育(サムユク)大学応用動物学科の李ジョンウ教授は「北漢山は自然の状態が良好で、ごく少数ではあるもののヤマネコが生息している」と述べた。

1950年代までも時々見られたが、開発で山林が壊されるにつれ、都心ではほぼ痕跡(こんせき)を消してしまったヤマネコが再び北漢山で「ソウル暮らし」を始めているのだ。

▲58年間ソウルにおよそ4000種の生物が生息〓東亜(トンア)日報はソウル市の協力を得て、1948年に京畿(キョンギ)中学校が出版した「南山の植物」をはじめ、「漢江(ハンガン)動物像に関する研究」(1984年)、「南山(ナムサン)公園自然生態系の現況調査および管理策」(06年)など動植物生息現況の資料60冊を入手し、3カ月間にわたって分析した。ソウル全域と京畿一部の58年にわたった動植物の生息状況をまとめたのは今回が初めて。

資料を分析した結果、1948〜06年、ソウルには昆虫1895種をはじめ、植物=1794種、鳥類=205種、魚類=63種、ほ乳類=31種、両生類・は虫類=28種など計4016種が生息してきたことが分かった。

ソウル市のク・アミ自然資源チーム長は「今回の分析から除外されたキノコなど菌類、地衣類と一部昆虫類まで入れると、ソウルには約5000種の生物が生息しているものと推定される」と話した。

▲漢江と北漢山、生態系の宝庫〓今回の分析で最も多くの生物が生息したり、生息中であることが分かったところは漢江(ハンガン)と、その支流(中浪川、安養川など)だ。昆虫1541種など総2582種にのぼる動植物の生息が確認された。

絶滅危機第1級のハヤブサは、漢江パムソムとワールドカップ公園、安養川(アンヤンチョン)など3カ所で目撃され、漢江周辺に定着したものと見られる。

計1886種にのぼる生物の生息が確認された北漢山は、ヤマネコをはじめ、環境部が指定した絶滅危機第1、2級の野生動植物37種のうち半分に近い18種が生息する「ソウル生態系の宝庫」だ。

▲北岳山のシカをご存知ですか〓最近一部の登山路が開放された大統領府付近の北岳山(ブクアクサン=白岳山)にはソウル市の保護種シカが棲んでいる。長い間人の立ち入りを禁止したおかげだ。

アナグマは冠岳山(クァナクサン)と清渓山(チョンゲサン)、イタチは良才川(ヤンジェチョン)と清渓山、仏岩山(プラムサン)、炭川(タンチョン)、漢江下流の蘭芝島(ナンジド)、ハリネズミは北岳山、仁王山(イヌァンサン)、北漢山などに生息している。

ソウル市は今回の文献調査を通じて確認されたおよそ4000種の動植物が現時点にどれくらい生存しているのかを、実態調査を通じて把握した後、来年前半に「ソウルの生物目録」のデータベースを構築し「生物分布地図」を一般に公開する予定だ。



beetlez@donga.com