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『貧困の終末』の著者・ソックス教授「韓国の経済成功は貧国の希望」

『貧困の終末』の著者・ソックス教授「韓国の経済成功は貧国の希望」

Posted March. 08, 2007 07:24,   

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「1960年代、韓国が輸出にまい進していた時期、大統領はほぼ毎月、閣僚たちを大統領府に呼び、輸出増加額をチェックした時期がありました。私たちも自ら貧困退治のために、どれほど努力したか、定期的に点検しましょう。さあ、それじゃ、私は1年後に再び韓国に来ます。そのとき、皆さんは席を空けて逃げたりはしないでしょうね」

世界的な碩学のこのようなジョークに出席者から笑いがわき起こった。

ジェフリ・ソックス(53)米コロンビア大学教授。「貧困退治の伝道師」であり、ポール・クルグマン・プリンストン大学教授、ローレンス・サマス元ハーバード大学総長と共に、米国経済学界の「3大スーパースター」と呼ばれる同氏が7日、韓国を訪れた。

同日、外交通商部主催で、ソウル中区小公洞(チュング・ソゴンドン)のロッテ・ホテルで開かれた、「公的開発援助(ODA)の国際カンファランス:千年開発目標の有効な達成方策の模索」に出席するためだった。

ソックス教授はボリビアで経済諮問官として活動しながら、殺人的なインフレを抑えるなど、1980年代から経済難に苦しんでいる各発展途上国に経済政策を助言してきた。そしてこれを通じて、全世界の貧困問題を綿密に分析し始めた。

25年前から絶え間なく韓国を訪れたソックス教授は、同日の行事においても韓国経済に対する知識や愛情を隠さなかった。韓国の奇跡的な発展は全ての貧困国家の希望だという趣旨だった。

ソックス氏は基調演説で、「韓国が貧しかった時代、世界の有名な碩学たちは韓国経済にもはや希望はないといったが、この予想は外れたことが明らかになった」とし、「韓国は成功のモデルであり、とりわけ、セマウル運動(韓国の地域社会の開発運動)は示唆するところが多い」と評価した。

また、「途上国への援助は、韓国の経済と国益にもメリットがある」としながら、「そのような『ウィン・ウィン(Win−Win)』政策こそ経済学の美学だ」と強調した。

ソックス教授は、今回の会議テーマ「千年開発目標(MDG)」についても、「韓国が重要な役割を果たしている」と評した。

千年開発目標とは、2015年まで、貧困退治や児童死亡率の減少など、計8つの目標に向けて設定したもので、2000年、国連が満場一致で採択した。

同氏は、今回のイベントの後に開かれた記者会見で、「貧困はその国だけの問題ではなく、世界の平野や安全のためのものだ」としながら、貧困問題への一般人たちの関心を呼びかけた。

一方、韓米自由貿易協定(FTA)については、「米国議会が引き続き問題を提起しており、米国政府と議会の調整が容易な状態ではない」としながら、「FTAは両国に役立つだろう」と展望した。

ソックス教授は最近まで、アナン前国連事務総長の特別諮問官として活動したことがある。同氏の最近の著書『貧困の終末』は国際的なベストセラーだ。



jarrett@donga.com