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8種の歴史教科書、教育部の修正勧告を受け入れるべきだ

8種の歴史教科書、教育部の修正勧告を受け入れるべきだ

Posted October. 23, 2013 05:55,   

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教育部が来年から使われる高校の韓国史教科書8種に対して修正および補完を勧告した。専門家の諮問を経て教科書の内容に修正・補完が必要だと指摘された件数は、教学社の教科書が251件で最も多く、リベルスクールが112件、天才教育が107件など計829件だった。

すでに修正意思を明らかにした教学社を除く残り7種の教科書の執筆者は、「教育部の修正勧告がある場合、拒否する」という考えを明らかにしている。教育部は、修正勧告を受け入れない場合、長官の権限でより強い措置である修正命令を下すと明らかにした。修正命令まで拒否すれば、教科書検定が取り消しになる。2008年、金星出版社の韓国近現代史の教科書が左寄りとの指摘を受け、教育当局の修正勧告を受けた時も、執筆者は「著作人格権侵害」と反発し、訴訟に飛び火した。今回も教育部と教科書執筆者が正面衝突する可能性がある。

今回、指摘を受けた教科書の内容を見ると、「ソウォン」を「サウォン」と書き、復元工事が完了した崇礼門(スンレムン)について、「現在復元作業が進行中」と記述した(天才教育)。事実関係の誤りは教科書への生徒の不信を招く恐れがある。必ず正さなければならない。

生徒に誤った歴史認識を植え付ける恐れのある内容も少なくない。一部の歴史学者は、教学社の教科書を攻撃し、「日本軍慰安婦に対して日帝末期にだけ行なわれたと認識するよう記述した」として「親日」のレッテルをはったが、7種の教科書でも同じ問題点が指摘された。光復(日本の植民地支配からの解放)後、南北分断は、ソ連が1946年2月に北朝鮮に事実上、政府組織である人民委員会を設置して始まったにもかかわらず、8種の教科書すべてこの内容を除き、分断の責任がまるで韓国にあるかのように記述した。このような誤りを修正することは、教科書執筆者として最低限の良識だ。

教育部の今回の措置は、検定を通過した教科書に対して再度修正を通知する好ましくない先例を残した。今回の検定では、9種の候補教科書を6人の専門家が調べたという。専門家の数を増やし、十分な時間を与えなければならない。教科書の修正と補完は、検定の手続きの中でなされることが原則だ。

大韓民国の正統性を否定する史観に傾いた教科書を生徒に教えてはならない。教科書に建国と産業化、民主化の過程をバランスの取れた見方で記述することが重要だ。7種の教科書執筆者は政府の今回の措置を受け入れなければならない。歴史の記述は基本的に学術の領域だ。政界は扇動的な批判を自制し、不必要な論争を煽ってはならない。