Go to contents

「インドネシア高速鉄道」競争で虚をつかれた日本

「インドネシア高速鉄道」競争で虚をつかれた日本

Posted October. 01, 2015 07:27,   

한국어

「まったく理解することができない。中国のようにこのような提案をする国もある。現実的にうまくいくか極めて厳しい」

中国が日本を退けてインドネシア高速鉄道の受注に成功したと伝えられた9月29日午後、日本の菅義偉官房長官が中国に呪いのような言葉を浴びせた。公式の記者会見の席であることを考えると、異例のことだ。

インドネシア高速鉄道の区間はジャワ島のジャカルタとバンドンを結ぶ150キロで、日本が2011年にすでに事業調査を始めるなど優位を占めていた。しかし、中国が今年3月に一歩遅れて受注競争に飛び込み、日中対決が繰り広げられた。

競争が激しくなると、インドネシア政府は今月初め、政府が予算の負担や債務保証はできないという新しい条件を提示した。日本は資金を回収できない危険を憂慮したが、中国はこれを受け入れ、初めて高速鉄道の輸出に成功した。中国が提示した建設費用も日本の3分の1のレベルだという。

高速鉄道競争で中国に敗れた日本の衝撃は大きい。菅長官は29日、インドネシアのウィドド大統領の特使の立場で訪日したソフィアン国家開発企画庁長官の面前で、「まったく理解することができない。極めて遺憾だ」と抗議した。

このような日本の過敏反応には、アジアで日本が独占状態だった高速鉄道など高付加価値インフラ市場に穴があいたという危機感がある。共同通信は、「日本が世界各地のインフラ開発事業で競争する中国に核心事業を奪われた形だ」とし、「インフラ輸出を成長戦略の柱とする安倍晋三政権に打撃となった」と伝えた。安倍政権は。鉄道やエネルギーなどインフラシステムの受注実績を2013年の6兆円(約59兆2200億ウォン)から2020年までに30兆円に増やすという目標を立てている。

中国の今回の勝利で、インフラ市場のルールが変わるのではないかと憂慮されている。日本経済新聞は、「政府開発援助(ODA)頼みのインフラ輸出戦略が見直しを迫られるのは必至」と指摘した。相手国に借款を提供してインフラを輸出し、問題が生じれば相手国の政府が保証するという日本の輸出戦略が壁にぶつかったのだ。

毎日新聞は、「一帯一路」(陸と海のシルクロード経済圏)構想を提唱する中国は、東南アジアや欧州へのインフラ輸出を目指している」とし、「アジアインフラ投資銀行(AIIB)の資金なども使いながら、今回の受注成功をテコにインフラ輸出を拡大させるだろう」と見通した。



bae2150@donga.com